睡眠のヒント

カフェインが眠りを妨げる仕組み

2022年5月17日   By Ecosa Dream Writers
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朝のコーヒーの一杯が欠かすことのできない習慣になっている人は多いと思います。

しかし、コーヒー、紅茶、ソフトドリンク、日中のエナジードリンクなど、カフェインが睡眠に与える影響について注意されたことがない人はいないのではないでしょうか。

とはいえ、一般的な社会人はそうはいきません。一日を乗り切るために(あるいは単にコーヒーのおいしい味を楽しむために)何杯も飲んでしまうことがありますよね。

しかし、カフェインの摂取量には注意しましょう。カフェインの摂取が体内時計や睡眠の健康に影響を与えることは、数々の研究で明らかにされています。では、カフェインは具体的にどのように睡眠を妨げるのでしょうか?

研究が物語るカフェインの作用

カフェインが睡眠時間や睡眠の質に大きな影響を与えることは研究により明らかにされています。ある研究結果では、被験者の最後のカフェイン摂取が寝る6時間前に行われた場合でも、総睡眠時間が1時間以上短縮されることが示されています。

同じ研究で、睡眠の質も顕著に低下し、カフェインによる睡眠障害は、カフェインを就寝時刻に近い時間に摂取するほど増加しました。研究者が指摘した重要な点は、被験者が自分の睡眠の断片化の深刻さをあまり認識していないことで、これは多くの人が就寝間際のカフェイン摂取に関する睡眠衛生のために推奨されていることにあまり耳を傾けていないのことになります。

カフェインが、睡眠ホルモンや体内時計ホルモンとして知られるメラトニンの体内濃度に与える影響についても研究が行われています。その結果、カフェインは睡眠の持続時間と質に悪影響を及ぼし、被験者が眠りに落ちるまでの時間を長くすることがわかりました。これらの知見は、体内で検出されるメラトニンのレベルの低下と相関しています。

カフェイン入り飲料がこれほどまでに普及したことで、カフェインが睡眠に及ぼす大きな影響について、世界中の研究者により研究が続けられています。

夜も眠れなくなる

カフェインは覚醒作用があります。朝の眠気覚ましにはいいかもしれませんが、就寝間際に摂りすぎると覚醒度が上がり、体内時計が狂ってしまいます。

カフェインは数時間体内に留まる傾向があり、その長さは体内のカフェイン量や個人の体質によって個人差があります。

もし不安や動悸を感じやすいタイプなら、寝る前のカフェインを控えた方がいいかもしれません。心拍数を上げやすいものなので、不安の症状をまねき、よりストレスが溜まり、睡眠障害を引き起こす可能性もあります。

カフェインは、膀胱を活発にして頻尿にすることでも知られています。これに覚醒感や睡眠の断片化が重なると、人は夜中にさらに頻繁に目覚めるようになる傾向があります。

カフェインレスのコーヒーは?

理論的には、カフェインレスコーヒーのカフェイン含有量は1杯あたり5mg程度であるべきで、これは平均的なコーヒー1杯の約97%カフェイン含有量が少ない値になります。

しかし、すべてのカフェインレスドリンクが1杯あたりカフェインが5mgというわけではありません。カフェインを抜かないカフェもあります。もし本当に心地よい眠りを得たいのなら、あるいはカフェイン全般に敏感なのなら、午後のカフェインレスラテも避けるのが無難です。

よく考えてみてください:本当にコーヒーはもう一杯必要ですか?

一日に飲むカフェインの量については、自分の体の声に耳を傾けることが大切です。2杯目のコーヒーは本当に必要なのでしょうか?覚醒と睡眠のトレードオフに、本当に価値があるのでしょうか?

もし午後になったら、エナジードリンクや紅茶のパック、コーヒー豆などは置いておいて、日が暮れる前にぐっすり眠れるように体を整えておくのがいいかもしれません。


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